作った曲の紹介 #3 移ろう気持ちと御伽の心

2019-07-14

作った曲 東方アレンジ

t f B! P L
東方地霊殿 〜Subterranean Animism. より、2面ボス曲「緑眼のジェラシー」のアレンジです。
リクエスト曲第一弾にして初めての3拍子。その他、オクターブを超えて繰り広げられるメロディやZUN氏お得意の発狂ピアノなどなど、アレンジは楽しくもなかなかに手こずりましたが、なんとか完成です。

曲想とか楽器構成とかアレンジとか

曲想

嫉妬で生きる橋姫様、水橋パルスィの曲です。
嫉妬狂いとか橋姫の逸話とか色々ありますが、原作の彼女を見る限りそれほど隠キャでもないし、何より出会い頭のハイパーいい笑顔。可愛い。
曲全体としては比較的ゆったりしていて、なんとも言えないふわふわしたおとぎ話っぽい?雰囲気で始まります。
淡々としていたり、突如哀しみにくれたり、右腕を掲げたりとなかなか情緒不安定。勇ましさを感じるような内面もお持ちのようで。
一人で勝手に盛り上がったり落ち込んだりと忙しい女の子です。

Stringsのピチカートが印象的な前半は不思議感・おとぎ話感を表現しました。
哀しみの弦楽四重奏に続き、雄々しいHornが鳴り響いて、最後はパイプオルガンで荘厳な感じに。
前半と後半の雰囲気が全然違う感じになっています。脳内パルスィさんの心境や行動の変化に伴い曲調も変化していきます。

楽器構成

だいたいいつもどおりですが、構成では弦楽四重奏パート、楽器ではパイプオルガンを初めて取り入れました。
冒頭から鳴っている謎の金物も一応新規か。音源にも細かい説明がないのでなんの音かわかりませんが、いい感じなので採用しました。こういう金物にリバーブをたっぷりかけると不安、不穏、不吉などの雰囲気を感じます。
ピアノはあまりオケ系では使わないのですが、アレンジの構想+原曲での活躍ぶりから今回は使用しました。
また、パイプオルガンは初めて使うので少し調べたのですが、こいつぁすげぇ楽器だぜ。使い方が全然わからん。今回はシンプルに右手メロディ、左手伴奏、足でペダルポイント的な使い方をしましたが、この使い方が正しいのかすら分からないため、楽器そのものの勉強も必要なことを痛感しました。

前半はMarimbaがまたもや大活躍。AメロではMarimbaとVibraphoneを使用し、あんな雰囲気になりました。
繰り返すほどに様々な楽器が奏法やメロディを変えたりしながら増えていきます。
サビはTrumpetとPiccolo、そして唸るHorn。雄々しいHornが大好きなので、前半・後半共にワンフレーズ目立つようアレンジしています。
弦楽四重奏はちょっと無理やりな入れ方になってしまいましたが、全体で見ると静のパートとなっており、緩急がついて結果的に良かったかなというところ。
そして、今回もありますズンドコパート。同じズンドコでもセットドラムのタムを中心に作っているのでネムノさんの時とはまた違ったズンドコ感が出ていると思います。もちろんTaikoとかO.Tomsも鳴っています。
リードパートとしては再びのHornの雄叫びに始まり、Trumpet、Piccoloと続きます。追いかけるようにパイプオルガンでメインメロディを奏で、ラストはパイプオルガンによる大サビ。
そして締めくくりはピアノ。原曲ではイントロ部分から美しく始まるピアノですが、アレンジ上このポジションに。ディレイやらリバーブやらサチュレーションやらかけまくっているので変な音かもしれませんが、それはそれで。

アレンジ

原曲を聴きながら、新しいアレンジパートを作るか、どの楽器を重ねるか、逆に構成を減らすかなど、アレンジの際には色々考えて色々試しました。
ベースパート、アコギ、エレキギターあたりはアレンジを加えてオケ楽器で鳴らしやすい感じにしています。
特にベースパートは原曲からしてハイパーカッコ良いのでみんな聴こう。んでんで。
パーカスと金物はオリジナル要素がかなり強いですが、その他のフレーズは原曲をちょっといじった程度のアレンジです。それでもだいぶ印象が変わっている部分もあります。
弦楽四重奏も元々あるフレーズのアレンジですし、ズンドコパートのリードも元からあるフレーズのアレンジです。
こういったアレンジの引き出しは多少増えたと思っています。もっと変わったアレンジや大胆なアレンジもやりたいとは思っているのですがなかなか難しいです。

以上、作った曲の紹介第三弾でした

今回は割とテンポよくアレンジを進められました。また、完成形も比較的構想していたものに近づけたと思います。
次の課題は新しいプラグインの使い方ですね。今回新しいプラグインを結構導入しているのですが、うまく使えていないものもあるので時間を作って色々いじくり回してみて使い所を考えようと思います。
最後になりましたが、ぜひお聴き下さい。

謝辞

今作ではDMBN様(東方ピアノEasyモード)のMIDIデータおよび楽譜を使用しています。ありがとうございます。

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