作った曲の紹介 #2 出会い、終わり、始まり。

2019-06-23

作った曲 東方アレンジ

t f B! P L
東方天空璋 ~Hidden Star in Four Seasons. より、2面ボス曲「山奥のエンカウンター」のアレンジです。
坂田ネムノの曲で、原曲はメタリックなギターがギャンギャンした曲ですが、またこんな感じになりました。

曲想、使用楽器など

曲想

今回も自分の中ではEpic Orchestralなアレンジに挑戦したつもりでいます。
前半のズンドコが人喰いパート、後半の笛無双が女子力&ママみMAX母性パートです。
ネムノさんは戦闘前はツンケンしてますが、負けてしまうと急にデレる感じがありますし、山姥そのものが人を食べる一面もあれば、幼子を育てるといった側面も持ち合わせる妖怪ですので、両方のイメージを表現できるようがんばりました。
できているかは分からない。
割と細かく各パートごとにドラマがあって、人生秋の台風級のネムノさんが脳内にいます。
Wikipediaの山姥のページをサラッと読めば簡単に私の脳内ドラマを再生できると思いますので、よかったらどうぞ。
大丈夫、グッドエンドくらいにはなっていますよ!

使用楽器と構成

特に力を入れた楽器は太鼓系です。
和太鼓、スネアドラム、Orchestral Tom的な音も使っています。ティンパニーはワンフレーズだけになってしまった。
前作と違いセットドラムはフルでは使わず、スネアドラムのみ使用、ハイハットチキチキ系はタンバリンにまかせています。
Epicといえばズンドコパーカッション!という事で前半は特にズンドコしています。
このズンドコは和太鼓+Orchestral Tomで作っていて、いろいろな楽器が鳴り響く中で圧倒的な存在感を放つよう工夫しました。
パワーがあり、いい雰囲気に仕上がったと自画自賛しています。ズンドコ信者でこれからもがんばります。ズンドコズンドコ。
SendでAUXに多めに送り、たっぷりReverbをかけたものをEQでHighをバッサリカットしています。アタックを保ちながらも気持ち奥から聴こえていると信じたい。

全体としては前回と同じくStrings、Brass、Wood Windsを中心としたオーケストラ構成です。Brassは今回ひかえめで、笛を推したアレンジになりました。
Brassは合いの手的な裏メロとかで活躍しています。前半のズンドコの中で突き刺さるBrassなどは、オーケストラの音程楽器の中でも圧倒的な音量、ダイナミクスを誇る金管楽器ならではの雰囲気でしょう。
Marimbaなどの音程打楽器はシーンによって違う楽器を鳴らしています。途中の不穏パートでは大活躍していますし、ラストのキラキラ感にも一役買うなど、ついつい多用していしまうくらい好きです。
その他、よく映画音楽である効果音的なサウンドも前作より多用しています。特にイントロでは大活躍。

また、今回はラウドネスの見直しもしていて、前作よりは音は大きめになっていると思います。
最も音量が大きくなる部分は結構高い数値になっていますが、全体で緩急があるため平均して-14LUFSくらいにまとめています。
メタル系とかと比べるとまだ小さいのですが、これ以上は結構Compに引っかかり始めてしまうため悩ましいところです。MIX面やオーケストレーションの問題も大きいですが。

いくつか新しいプラグインを試しました

今回は色々と新しいプラグインを使いました。
最強に便利だったのはGULL FOSSですね。よくある比較としてGULL FOSS VS INTENSITYがありますが、それを今作では色々試しました。
感想としてはどちらが優れているとか、どちらかだけあれば良いというのはありませんでした(当たり前)。ジャンルや目的によって使い分けるものですね(当たり前)。
私個人としてはGULL FOSSかなぁというだけで、INTENSITYも簡単にかっこよく仕上がります。
それぞれの特徴は他の有名な方々が細かく説明してくれているので簡単に済ませますが、GULL FOSSはMIXバランス、特に中域の分離が得意です。
かけすぎると高音がシャリシャリしてきてなんとなく全体のPANというか混ざり具合というかがおかしくなり聴いてて気持ち悪い感じになります。
音に色は付きません。あくまでEQです。
INTENSITYは目玉ノブをグリっとすると音が明確に変わります。こちらもBias Curveの具合にはよりますが、どんどん音がキラキラしてきてかけすぎると聴き疲れする感じになっていきます。
また、ラウドネスがどんどん上がっていくのでダイナミクスは減っていく印象です。逆に言うと小さな音もはっきり聴こえるようになります。
Bias Curveの操作で帯域ごとのかかり具合は調整できますが、大まかにしかできないので細かい調整はうまくできませんでした。
目玉をひねっていって好みの感じに仕上がってこない場合は、Bias Curveの調整よりもMIXバランスの調整、もしくはアレンジメントの修正まで戻る必要があるんじゃないかなぁと思いました。

その他、大量のReverbを試しました。
有名どころばかりですが、2CAudio、Reverb Foundry、Valhalla DSP、Sonnox Oxford、Exponential Audio、T-Racks CSRなどなど、Reverbは種類も多ければ操作も難しくて奥が深い。そしてちょうどサマーセール時期なので誘惑がすごい。
試したプラグインからいくつか購入して今作に取り入れています。

以上、作った曲紹介の第二弾でした

楽曲に取り入れたいことが結構あるのですが、今回はそこそこうまく入れることができました。当初イメージした完成系とは若干違う感じに仕上がりましたが、ネムノさんはこんな感じなんだろうなということで理解しています。
次の課題は自分のイメージした楽曲に近づけることですね。
最後になりましたが、ぜひお聴きください。

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